日系企業がタイでビジネスを行う際の、労務上の主な留意点を全5回の連載にて解説いたします。
【第5回】
タイ人の労働観について
タイに現地法人を持つ多くの日系企業が「社員がなかなか定着しない」、「思うように社員の育成ができない」、「タイ人が遅刻を繰り返す」、「仕事をサボる」、「タイ人のモチベーションが低い」といった悩みを持っている。タイでは、比較的賃金に対する意識が高いと言われるが、賃金だけではなく、仕事へのやりがいや職場環境の良さも非常に重要なものになる。他人にあまり多くを語らない文化は、日本とタイに共通する慣習かも知れない。会社や上司に対して悩みや不満があったとしても、それを話すことはあまりしない傾向にある。しかし、日本とタイで違う点は、高い賃金をもらいたいと思う一方で、賃金水準が相場より多少高かったとしても、快適でないと思ったら突然辞めてしまうことが良くあるという点である。会社として成長し続けるためには、社員が定着するような、会社と社員の「双方向の密なコミュニケーション」が重要となる。